奈良の郷土食「柿の葉寿司」の美味しいお店4軒
大阪や京都に囲まれ、グルメの目玉がないと言われがちな奈良。
その要因の一つは海に面していないことかもしれません。
新鮮な獲れたての魚介類はそれだけで御馳走ですよね。海の無い県はその点がどうしても不利になってしまいます。
しかし、その海が無いことから誕生した奈良名物があります。そう、柿の葉寿司です。
持ちやすく食べやすい、フィンガーサイズの柿の葉に包まれたお寿司は駅弁にも大人気!
保存が効くのでお持たせにも重宝する一品です。
柿の葉寿司は奈良と和歌山、石川の郷土食として知られていますが、奈良・和歌山と石川では見た目も製法も異なります。
奈良の柿の葉寿司は和歌山の漁港から魚を運ぶ際、冷凍技術の無かった時代は魚を塩で〆ていました。
時間の経過と共に塩辛くなっていくので、それを柿の葉で酢飯と共に包み食すようになったのが柿の葉寿司の始まりとされています。
つまり奈良に海が無かったからこそ、生まれた食べ物と言えますよね。
(和歌山でも柿の葉寿司文化が誕生したのは吉野川を上ってきた地域になります)
鯖や鮭を使用するのが定番ですが、現在は穴子や海老・鯛といった具材も使われるようになっています。
柿の葉で巻く理由は、奈良に柿の木が多かったことだけでなく、柿の葉には殺菌効果があるのも一因なのだとか。しかも香りも良いので一石二鳥ですよね。
その他にも柿の葉にはビタミンCやタンニン、グルコサイド等の成分があり、高血圧や動脈硬化・高血圧の予防にもなるそう。こうした先人の知恵には感心させられずにいられません。
奈良県内では多くの場所で食べられますが、せっかくなら地元でも人気のある柿の葉寿司を食べたいもの。
そんなお店をいくつかご紹介していきましょう。
柿の葉すし本舗たなか なら本店/奈良市
奈良県内にも支店があり、駅や全国の百貨店でも購入出来る柿の葉寿司の大定番の「たなか」。
慣れ親しんだ味だけに、地元の人にとっては「やっぱりたなかの柿の葉寿司がしっくりくる」との想いが強くあるようです。
明治に五條市で創業以来、素材にこだわった寿司作りをしているだけあって、魚や米の味がしみじみ美味しいと感じる。何度食べても飽きの来ない味わいがたなかにはあります。
近鉄奈良駅の近くにある”なら本店”では、商品の購入だけでなくイートインが可能。
しかも二貫ずつの注文もできるので、初めて食べる時やお初の味に挑戦するにも便利!
おかずとお吸い物に柿の葉寿司を含む5種のお寿司がセットになった「おすしあらかると」(1080円)は、ランチにも丁度良い量ですよ。
また奈良本店では五條の柿で作られた熟柿(じゅくし)480円がいただけます。
柿の名産地の熟柿はとろりとした食感と甘みが独特で、なかなか他では味わえない美味しい逸品。
是非こちらもお試しあれ!
【HP】https://www.kakinohasushi.co.jp/
【営業時間】9:30~19:30
【定休日】日曜
【予算目安】1000~2000円
【店舗】奈良県奈良市東向中町5番地2
【電話番号】0742-81-3651
柿の葉ずしヤマト 五條本店/五條市
こちらも県内に支店がいくつかあり、メディアにもよく登場する有名店。
五條本店は街道に面していて、観光バスも立ち寄る大型店です。
ヤマトの柿の葉寿司の定番は鯖とサーモン。さっぱりしてほのかに甘みもあり、上品な美味しさがあります。
ケンミンshowでも紹介された味七色(970円)には定番2種のほか、鯛やのどぐろにとりそぼろなどがありこちらも大人気!柿の葉寿司同様、通販でも購入可能のです。
五條本店には「大和鮨 夢宗庵」という食事処も併設されており、柿の葉寿司のセットや三輪そうめんも付いたお弁当といったメニューが味わえますよ。
【HP】http://www.kakinoha.com/tenpo/honten.html
【営業時間】11:00~21:30
【定休日】無休
【予算目安】1000~2000円
【店舗】奈良県五條市五條3-2-2
【電話番号】0747-23-1955
柿の葉ずし 平宗 吉野本店/吉野町
旅館を営んでいた明治時代に、地元・吉野の家庭料理である柿の葉寿司を提供したのがはじまりで、その後寿司を本業として百数十年。伝統の味を守り続ける、吉野地区で評価の高い押し寿司の名店です。
平宗の柿の葉寿司で珍しいポイントは、夏季限定で柿の葉に青葉をしようしていること。
見た目の爽やかさだけでなく塩漬けの葉とは違う香りが楽しめるので、この時期に吉野を訪れるならマストで食べて欲しいものです。
鮎寿司も店の名物!料理も食べられるので、絶品押し寿司の数々を是非堪能してくださいね。
【HP】http://www.hirasou-yoshinohonten.jp/
【営業時間】8:30~18:30
【定休日】月曜
【予算目安】1000~2000円
【店舗】奈良県吉野郡吉野町飯貝614
【電話番号】0746-32-2053
ひょうたろう/吉野町
鯖と鮭の2種類の柿の葉寿司を販売していますが、特に鯖にこだわりが強く、鮭はセット商品に入っているだけで単品の販売はなし。
それだけにひょうたろうの鯖は絶品!
やや肉厚で脂が乗った鯖と、柔らかめで控えめな酸味と甘みの酢飯が一体となり、美味しさが押し寄せてきます。
ひょうたろうのキャッチコピーは「2日目がもっとも美味しい」なので、購入翌日分も残しておき最高に美味しい状態も味わいたいですね。
【HP】http://www.yoshinoyama-sakura.jp/gourmet/g_hyotaro.php
【営業時間】8:30~17:00
【定休日】月曜
【予算目安】1000~2000円
【店舗】奈良県吉野郡吉野町吉野山429
【電話番号】0746-32-3070