伊那地方のB級グルメ「ローメン」

長野

長野県伊那地方のB級グルメ「ローメン」を食べるならここ!

車を利用すれば名古屋から2時間、東京からも3時間の長野・伊那地方。
日本のほぼ中央に位置し、東西を南アルプスと中央アルプスに挟まれた豊かな自然が自慢ですが、その地に地元民が愛してやまないB級グルメがあるのをご存じでしょうか。

その名は”ローメン”。
昭和30年代にこの地に誕生したラーメンでも焼きそばでもない、ちゃんぽんとも違う独特の麺料理です。ローメンのローは肉を意味しますが、マトン(羊肉)を使用しているのも大きな特徴。
これは伊那市周辺で羊毛業が盛んだったのがその理由で、塩漬けされ保存したものを利用するようになったのです。

麺についても同様の知恵から生まれたもの!
冷蔵技術が普及していなかった当時、生麺の保存期間を延ばす目的で麺を蒸すようになりました。
このオリジナルの麺を使った調理法を試行錯誤の上に完成させたのが、、伊那市の中華料理店「萬里」の伊藤氏。
マトンと地産のキャベツや木耳などをスープ・ウスターソースで炒め、温めた蒸し麺の上にかける。
そのスープの量がラーメンほど多くなく、ちゃんぽんのように煮込まず、焼きそばというにはスープが多すぎる。これがローメンです。

現在ローメンを提供する店は60軒ほどあると言われていますが、店によって味付けやスープの量もことなるのもポイント。味付けは基本的に薄めになっており、テーブルに用意された調味料で自分好みの味にカスタマイズするのもローメンの大きな楽しみです。
七味やゴマ油、ラー油やお酢にニンニクと、その種類もさまざま!
スープも多いモノから焼きそばに近いモノまで、各店毎に本当に違う味わいがあるのが面白いんですよ。

今回は美味しいローメンが食べられるお店を、その特徴を交えながら紹介していきましょう。

 

萬里 本店

萬里のローメン

前述の萬里は今も健在で、元祖のローメンを提供しています。
こちらはスープタイプのローメン(700円)で、マトン・キャベツ・木耳がややたっぷりのスープと共に太麺の上にたっぷり。
スープはソースと醤油にキャベツの甘みを感じるものの、想像以上に薄味と感じるかもしれません。
マトンの味はそれほど前面に来ないので、苦手な人でも大丈夫ですが、こちらは豚肉のローメンもメニューにあります。

さて一口味を確かめたら「テーブルクッキング」の始まりです。
卓上に用意された”ソース・酢・ラー油・ごま油・七味・醤油・おろしニンニク”を駆使し、自分好みの味に仕上げるのですが、最初はちょっと戸惑いますよね。
そんな人の為に、「ローメンのおいしい食べ方」が記された紙が貼ってあるのでご安心を。
でも一度で仕上げるのは難しいかも?
伊那のローメン推進会が「二度以上食べて欲しい」と話していましたが、勝手が分かるまでちょっと経験が必要なのかもしれませんね。
そういったポイントも、他にはない麺と言えそうです。

 

【店名】萬里 本店
【HP】https://tabelog.com/nagano/A2006/A200601/20000002/
【営業時間】11:30~14:00 / 17:00~21:00
【定休日】月曜
【予算目安】~1000円
【店舗】長野県伊那市大字伊那坂下入舟町3308
【電話番号】0265-72-3347

うしお

うしおのローメン

萬里がスープ系の代表なら、スープ無しの代表が”うしお”。
うしおの歴史は現店主の祖母の兄が、戦前に大陸で食べたチャーローメン(肉炒め麺)を店で再現したのが始まりです。そのためスープの無い、焼きそばに近い麺となっており、初めての人にも食べやすいと人気のお店。

食べやすい理由はもう一つあり、マトンの臭みをごま油やニンニクで和らげていること。
こちらでもテーブルで自分好みに味付けをするのですが、カレー粉や唐辛子をかけると更に味がしまり美味しくなります。焼きそばの方が味つけも想像もしやすいのかもしれませんね。
並盛は510円とコスパも良く、大盛から無茶盛りまで5段階選べます。意外にペロリと食べられてしまので、男性なら最初から大盛でも良さそうです。

サイドメニューのうしお煮も人気の高い一品。
もつ煮なのですが、これはおたぐり(馬のモツ)を使用したもの。薄めにスライスされているせいか、柔らかく食べにくさも感じないもの。ハーフサイズとローメンにビール、またはライスという組み合わせはB級グルメをがっつり行きたい時にベスト!

 

【店名】うしお
【HP】http://adonis.yoshiwara-shoutengai.com/
【営業時間】11:30~13:00 / 17:00~21:30
【定休日】火曜
【予算目安】~1000円
【店舗】長野県伊那市荒井3460-1
【電話番号】0265-72-4595

お食事処 四方路 (すまろ)

四方路のマトンローメン

四方路 はスープ系のお店で、テーブルに調味料も用意されていますが、スープの出汁がしっかりしており、味付けは比較的出来上がっています。そのため何も調味料を入れずとも美味しく戴けるのですが、やはりニンニクやラー油等を入れると味が如実に変わるので、自分好みにしやすく満足度がかなりアップします。
ベースの味を確かめる意味でも、スープ系を初めて食べる際に向いているお店です。

 

【店名】お食事処 四方路 (すまろ)
【HP】http://www.localplace.jp/t000262810/
【営業時間】11:00~14:30 / 17:00~21:00
【定休日】日曜
【予算目安】~1000円
【店舗】長野県伊那市美篶上川手9375
【電話番号】0265-72-8322

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